タメンタイギャラリー鶴見町ラボ
2023.12.25 [Mon] - 2024.1.7 [Sun]
AKO DOI、大石彩加、加藤康司、美音異星人、中塚文菜、太田絵里子
グループ展「応答と干渉」をタメンタイギャラリー鶴見町ラボにて開催します。
本展は、2023年2月から9月までに開催した6人のアーティストによるグループ展です。各展示で発表した作品を再構成したものや、映像、関連作品を展示します。
これらの企画を通じて考えうるキーワードとして「応答」と「干渉」に焦点を当てます。
タメンタイギャラリー鶴見町ラボでは、京橋川を見下ろす集合住宅の一室で展示することに固有の意味を持つ展示企画を開催しています。こうした環境で展示するとき、アーティストは作品を通じて、自らの制作活動における創作のための動機を空間の条件に接合することが要求されます。広島という都市における歴史的・社会的文脈や、私的で日常的な実践のなかにそれぞれの主題を設定し、この空間に展開し発表する一連の行為は、問いかけを聞き分け、自身のやり方として応答する営みとして考えられるでしょう。
同時に、作品が他者に干渉するあり方についても考えます。作品がアーティストの手を離れ、展示物として空間を構成するとき、社会の文脈や外部の環境との関与の仕方が問題となります。作品が外部と関係を構築していく範囲や方向は、作り手が意図したとおりになるとは限りません。作品を見る者にとっても、単なる傍観者に留まることができる場合もあれば、その立場を明示しないことにはなにかを語り得ないこともあるでしょう。グループ展という形式により、作品どうしの相互干渉を肯定的にとらえ、表現行為がもつ社会的な力の幅広さや複層性を考えます。
なお、会期中の12月28日(木)には、美音異星人とピンクダンサーズによるゲリラパフォーマンス企画「ナーガダンス-輝く世界で-」も実施予定です。
これら6つの展示の内容は、このほど刊行するタメンタイギャラリー鶴見町ラボの記録集『テンセン』vol.3に収録しています。それぞれの展示風景や所収するテキストを、本展出典作とあわせて鑑賞することで、作品の位置づけや文脈を別の角度から捉え直す契機となるはずです。
会期は年末年始を挟んで2023年12月25日(月)から2024年1月7日(日)まで。それぞれの企画を既に鑑賞した方も、見逃した方も、ぜひご来場ください。